2008/06/22

SAM HILL

週末、イタリアで年に一度の世界選手権が開かれた。
通常であれば9月に行われるのだが、今年はオリンピックイヤーということで6月。
ということで、日本からもクロカン、ダウンヒル共に代表選手が参加した。
結果は順位から見てもタイムから見てもトップとは雲泥の差。月とスッポン。
しかし日本だって年々レベルは上がっている。ただまったく追いついてないだけだ。
国内のレースを見ればそれはそれで楽しめるし、クロカンの展開なんかは興奮する。
だから僕はある意味スイッチを切り替えて、国内も海外も楽しく感じることができる。。。
なんて~のは今だから思うこと。昔はやっぱり世界との差を縮めたくて、その結果に愕然となり、意味もなく落ち込んでみたりしていた。
チケット片手に、バイクを両手に、遠征してたどり着いた果てにドロクソの雨で、激寒の中走ったこともないような斜度や岩の上、木の根、道超えジャンプなどなど、試走時間はコース攻略というよりは、テクニックを磨く練習場状態だった。トップライダーとして日本で注目されていても外に出ればその辺のプライベーター同様、メカニックも自分だし、おまけに2種目も出ていたからレース日を迎える頃には疲れ果てて走りも結果もボロボロってのがパターンだった。
 でもそこで得た刺激は当然少なからず身になるわけで、確実に速くなることができた。それはまた国内のレベルアップにもつながるわけで、世界を見てきた奴らを追いかける日本人も影響をうける。だから今だって日本人は速くなり続けている。世界に通用するテクニックを身につけられる大会もフィールドもほとんどない日本だって、速くなりたいと思う奴らの気持ちは外人と変わらないからね。
 今回世界戦に行ってボロクソな結果を得た彼らも、今後絶対変わるはずだ。そんなニッポンジンを是非応援していただきたい。レースは遊びの頂点でもなければ中心でもない。でも小さいかもしれない集団の頂点に立とうと頑張る姿はかっこいいし、一番うまい奴はやっぱり一番だ。
こんなことを書くつもりじゃなかったけれど、やっぱレースはやめられない。

それでやっと本題へ。
知らない人は知ってほしい。サム・ヒルというライダー。
今回は転倒で3位だけれど、そんなことはどうでもいい。
今年の世界チャンピオンと比べても「異次元」なライディング。
マウンテンバイクってここまでできる、という可能性を一気に広げてくれる神様のような奴。

まずは世界チャンピオン、ジー・アサートン



そしてこれがサム・ヒル



'どう?すげ~でしょ?


 
© 2015 Takashi Tsukamoto.