2010/08/29

國母選手

腰履きで問題になったスノーボーダー國母選手がテレビに出ていた。
なんとオリンピック以降一度もテレビに出演していなかったらしい。
出してもらえなかったのか、出なかったのか、わからないけど正直存在すらも忘れていた。
マイナースポーツってこういう事なんだな、とも思った。
あの後USオープンで日本人で初優勝もしたらしいが誰が知ってる?
悲しすぎるよな。あんなカッコいいスノーボードのことを自分から調べなきゃ
知ることができないってさ。少なくともテレビか何かで知りたいわ。

テレビに出ていた印象は、正直な人だと思った。
本人は「ある人からすれば正直だし、ある人からすれば嘘つきだ」と。
嘘をつく相手とは、彼を否定する人なんだろうね、きっと。
面白いこと言うなと思ったけど素の答えなんだろうね。

彼の言動も含めたスタイルを見てカッコいいと思った人は若者か、
そうしてきた大人気ない大人に多いw
主にそういった彼のファンがその市場の消費者であって、サポーター。
今回彼を避難した人たちは、もし彼が世間一般に言う好青年だったとしても
そのブランドの商品を買うことはないと思う。
その世界に生きていない人だからね。
その世界にいない人を導く態度を取ればいいと言うかもしれないけど、
そしたら今の彼のスタイルが好きな人の多くは離れるだろうしね。
もしギャングスタなNYのラッパーがウォール街のビジネスマンから批判を受けて
スーツ着て歌ったら売れなくなるでしょ。
かわりにそのビジネスマンがCD買うかって話。。。
生きる世界が違うんだと。だから彼はその世界のプロとしてある意味正しい
方法を選んでいるということなのかも。

もっとスマートにカッコよくすれば、とも思うし、
そう見せる方法はいくらでもあると思うけど、
あのスタイルを穿くほうがファンは増えるスポーツじゃないかと思う。
10代20代に訴えかけるスポーツだからね。
やらないおっさんが見てわかる世界じゃないし。
それを完璧にコントロールしようとするのは無理だよね。

ショーン・パーマーなら許せたのに日本人だと許せない。
これあるよね。(パーマー出すところが古すぎだけど)
変に言葉通じちゃうから身近に感じちゃって下に見るみたいな。
どこの国だって悪ガキなんてあんなものじゃないかな。
言葉遣いだって酷いし。
ただ多くのトップアスリート達は、メディアの前では
大人しく振舞う演技力があるってことだけかな、違うのは。
まぁそこがでかいんだけど。。

でも日本人だってだけで損だよね、こういうスタイルの人は。
外人がドーピングだ薬物だ言っても本人目の前にしたら
「スゲー」てなるでしょ。

日本語通じる外人だと悪くてもなんかカッコいいのに
日本語通じる日本人だと許せなくなっちゃう。
自分もそういう時あるけどダサいよな。余裕ないよな。。。

今あの腰履き姿見てみると、あの時よりも見慣れた自分がいるのも正直なところ。
というか今の高校生から見たら「あれの何がおかしいの?」だよね。
ユニフォームを崩して着るなんて発想なかったもんな。
何でも許していいわけではないけれど、
オリンピックってある種国際的なビジネスツールだったりするから
選手はもっと主張してもいいのかも、なんて思ったり。
選手入場で
「おっ室伏は袖破ってノースリーブだぁ」とか
「織田信成はちょんまげで刀をさしてきた~」とか。
ダメかな。。。

悪ガキに迷惑被った人は残念だけど、日本一ぐらいのレベルなら
大目に見て成長を待つ、ぐらいの余裕持ちたいね。
そんな悪ガキ出てこんかな。

と思った今日でした。
 
© 2015 Takashi Tsukamoto.